全国ヒリーングスポット紹介

第五回
『稲佐の浜』
(島根県出雲市大社町)






  今回もいつも通りに出雲大社を通り過ぎ、2年ぶりの稲佐の浜へ到着し、車を降りて浜へ駆け下りていきました。毎回ここに降り立つと、足元からもスゴいエネルギーを感じます。靴が砂だらけになるほどバタバタ駈けずりまわり、そして弁天島を眺めて、エネルギー充填してサア出雲大社へ向かおうとしたそのとき! 私はとんでもないものを発見してしまったのです。もうビックリ。なんと私の足元に小さな亀がチョコン!! 

 驚きながらも手にとってみるとかなり弱っているのか、それとも亀独特なのか知りませんが、動作が鈍くて元気がないように思えました。だったらいっそのこと連れて帰りたいと思ったのですが、なんとなくこの子を連れて家に戻るのは勇気がいります。だって神様の使いかもって一瞬よぎったから。どうぞしっかり神様に守ってもらえるように弁天島のふもとへ置いて「無事に生き残れますように、神様、亀をお守りください」と拝みました。

 そっと弁天島のふもとに置いた亀ですが、数秒後に振り向くと姿を消していたんです! 波がさらってしまったのではありません。だって波が打ち寄せてきても軽く水しぶきを被るか被らないかの場所です。家族全員で亀を探したのですがいません。それに弱々しく動作も鈍くなっていたので数秒で姿が見えなくなる場所に消えられるとも思えません。紛れもなく神様の使いです! というか稲佐の浜で亀を発見ってどう考えても出来すぎた話というか、私を喜ばせようと誰かが仕組んだとしか思えないほど。

 そんな出来事のおかげで私は今まさに亀ブームです。調子に乗って本当に亀でも飼おうかと思ったのですが、縁起物の亀を飼うのはよくないと判断してやめました。亀を飼って不幸が続いたっていう人も少なくありません。かといって主人の股間にいるミドリガメを拝んだところでロマンのカケラも感じません。ともかく亀の無事を祈りながら、これからも一生懸命に徳を積もうと思いました。……とかいいつつ、本音をいうと、あの亀が大阪までやってきて現代の竜宮城に案内してくれるんではないかなという期待感もいっぱい。仕方ありません、人間ですもの。


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